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「…そうか。また喧嘩したのか?」
男性は俺の顔を見つめながら険しい表情をしていた。
「………」
一方女性は心配そうな顔でこちらを見つめていた。
「……出かけてくる」
「おいちょっと待っバタン!
リビングの扉を思い切り閉め玄関で靴を履いてると上からパジャマ姿の女の子が降りてきた。
「お、お兄ちゃんどこかいくの?」
「…杏奈ちゃん…ただの散歩だよ」
そう言い、返答を待たず外へ出た
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適当にぶらつこうと思い外に出たが…
「引っ越してきてばっかで何があるかわかんねぇ」
まあ適当に歩くか。
俺の名は狭間 渚。
年は15、年齢的にいうと今年から高校生。
今は4月中旬。
訳あって遅れての高校入学となる。
初登校は来週から。
そしてさっきの男性と女性は俺の父親と母親、杏奈(アンナ)ちゃんと呼んだ女の子は妹……らしい。
記憶喪失になった俺は小さい頃の記憶がなかった。
「さぁーてと、どこいこうかな」
駅方面にいけばなんかしらあるか、という漠然とした理由で駅に向かって歩みを進めた。
「お。ゲーセンあんじゃん」
勘が当たり、大きめのゲーセンが見えた。
ここで暇つぶすか。
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