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サプライズ
俺たちはその後、順調に交際を続けた。
付き合っていくにつれて、分かったことがあった。友達として付き合っていた頃もある程度親密だったが、距離が近づきお互いに気を許した仲でこそ新たな一面を見ることができる。
優と色んなところに遊びに行ったり、ご飯を食べたりした。さらに夏祭りから、ハロウィン、クリスマス、正月、節分、その他もろもろイベントを共に過ごしたが優はとにかく記念日や思い出を大切にするタイプの女性だったのだ。
ある日、二人でショッピングをしていた時のこと。優がよく行くというお気に入りの店へと入っていくとバッグを眺めていた。
「可愛いなぁ、これ…あ、こっちのも素敵」
目を輝かせながら品定めをしている。
俺はふと思った。およそ1ヶ月後、優の誕生日を迎える。そこで、俺はサプライズを実行することに決めた。
女子は何気ない日常の話の内容を覚えていると喜ぶ…。っと、どこかで聞いたことがある。
よし、やるぞ。ようやく役に立つ時が来た。
それは、優と共に過ごしたなかで身に付けた特殊能力。
今、それを発動する!
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