プロローグ

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ここは日本の地方都市 正確な時刻はわからないが桜が見頃の4月の夕暮れ時であ そんな夕暮れの中、高校の制服姿…学ランであるいている今作の主人公である満17歳の高校3年生柳大樹(やなせたいじゅ)は野球部の部活動を終え下校の最中だ。 大樹の学校は2年生から短髪であれば坊主にしなくても良いので彼も坊主ではない。 「GW中の部活が休みの日は何をしようかな…」 少し先の予定をぼんやり考えながら歩いていると 『おーい、大樹は今帰りなの?ぼくも委員会が今終わったところなんだ、一緒に帰ろうよ』 来よったな…こいつら小学生からの馴染みである白羽陽輝(しらわはるき)である。お察しの通りお顔面の方がすこぶる整っています。大樹は面倒そうに振り向き 「えー…む、今日はおビッチ集団はいないのか。まあいいだろう、帰るか」 所謂こいつは容姿端麗、文武両道で鈍感な基本的にはテンプレの王道ファンタジー主人公だ。 陽輝は「やった!」と良いながら駆け寄ってきて一緒に帰り始める。 こいつは一人で居る時は少々やかましいが別に嫌いではない。むしろ親友とまではゆかなくとも友達位には思っている。(向こうは親友と言ってくる) 勿論こいつがおビッチの一行と居る時はそいつらが俺に突っ掛かって来ることが苛ついて側に居たくない原因があるが、それとは別に1つ大きな原因がある。 それは… 陽輝「大樹…あれなに?」 そんなことを頭で考えているとそれを遮るように陽輝は言った。 自宅の最寄り駅を降りて数分歩いたところで陽輝は数メートル先の地面から光を発している何かがあった 「あれは魔方陣と言ってお前のようなおビッチホイホイのイケメンを吸い込んで異世界に送り込む物だ」 と、大樹は淡々と言う。 陽輝「おビッチホイホイって何!?ってどんどん僕の方に向かってくる!助けて大樹!」 「むむむ…」 と、悩む大樹。実は彼は高校に入るまでは自分が投げた球に電気を帯びさせる練習や、今でも夜な夜なバットから炎を出すために素振りをしたりする所謂厨二な少年である。 当然この手の話にはとても興味を持っている。
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