第3話

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実際、その考えは間違えてない。

藤堂課長もすごいけど同期の緒方課長も浮名以上に仕事は優秀だと聞く。

なんでも英語はもとより中国語と韓国語まで堪能だとか。

『現地の彼女がいると、勝手に堪能になっちゃって』なんてことを言うから、うわさも絶えないけど。

でも同期っていうのは不思議なもので、ただそれだけで仲が良かったりする。

「やっほー、藤堂、飯食いにいくぞー」

「緒方課長。昼休憩までまだ３分あります」

「バカだなぁ、１２時になったらどこも混むだろ？　だから早めにだな」

「電話、鳴ってますよ？」

「あー、なんだよ？」と言いながらも電話に出ると、それは流ちょうな中国語が彼の口から飛び出してくる。

こんな感じで、緒方課長は広島にいる間は良く、うちの課に顔を出すことが多くなった。