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課長に同行するだけ、とはいえプレゼンに参加するなんて初めてなんだもの。 あたし、大丈夫かな……。 「行きますよ、穂積さん」 「――はい!」 名前を呼ばれた瞬間から、また体中が緊張していく。 「ばーか、お前はパセリ。メインは課長に任せてりゃいいの」 「し、知ってるし!」 「ほれ」と、東君があたしの手に渡したのは、イチゴ味の飴。 「それでもなめてろ。その間に終わるから」 「……ありがと」 あたしはそう言って、それをスーツのポケットに忍ばせて課長の後ろを追いかけた。
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