6

2/33
前へ
/33ページ
次へ
課長の奥さんか……。 気にならないわけじゃない。 どんな人なのか、東君以上に気になってる。 課長に似合う、きれいな人なのかな?  良妻賢母とかそんな感じ? 料理もきっと上手でお掃除も行き届いてて……。 「穂積さん」 「はいっ!」 ぼーっとそんなことを考えていたら、課長に呼ばれた。 「ぼーっとしてましたね。疲れているのでは?」 「い、いえっ、そんなことは……」 「今日はもう帰りましょう。送ります」 この恋は諦めないといけない。 わかってるのに、あたしの口からは「はい」という言葉しか出てこない。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

616人が本棚に入れています
本棚に追加