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勝手に点灯する廊下のライト、少し進むとドアがあって、開けるとベッドがあった。 そのベッドに降ろされると、すぐさまキスが降ってくる。 部屋の照明はつかなかったけど、レースのカーテンから月の明かりがこぼれてる。 サイドテーブルに課長の手が伸びるのが見えたから、「明かりはつけないで」と小さく言ったら、「わかった」と返してくれた。 その代わり、課長の指からコトリと小さく光るものが置かれたけど、気づかないふりをした。 あたしがネクタイを解くと、課長は自分でスーツを脱ぎ始める。 シャツのボタンを外すと課長の肌に指が触れて、その指先からまた熱が生まれる。 肌を重ねるとさらに一層がっていく体温。 もう一糸もまとわないあたしの身体を、課長の指が弄ぶ。
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