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「ん……」 あー、朝? 瞼は重くて開けられないけど、それでも光を感じる。 体がだるくて、指一本動かすのだって億劫だ。 うっすらと目を開けると真っ白なシーツが目に入る。 真っ白なシーツなんて気持ちいいなぁ……、あ? 「ちょっ!」 がばっと体を起こすと、腰に痛みが走って「いてて」とおばあさんのような声を上げてしまった。 いや、そんな痛みに構ってる場合じゃない。 上から見ればあたしは一糸まとわない姿で……。 「……まず、い、よね?」 見えたのは見たことのない部屋の景色。 いや、厳密には覚えてる。 部屋の隅にはまだ段ボールが積んであって、どう見ても引っ越してきたばかりにしか見えない。
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