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「違わないでしょう?」 上がる口の端がすごく色っぽくて、あたしは思わず生唾を飲んでしまった。 「やっ、待って! で、でもっ、あたしっ、シャワーも浴びてないし!」 胸に伸びてくる手を掴んでそう言えたのはほとんど奇跡だろう。 そして、こんなことを言ったあたしの驚いたのか、アキさんの手が止まって、じっとあたしの顔を見た。 「……シャワー?」 コクコクと頷けば「なるほど」と声が返ってくる。 「あれ?」 理解してくれたんだと思ったのに、するっとシャツを脱がされたあたしは一気にすっぽんぽんだ。 「なら一緒に入りましょう」 「──はい?」
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