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「お、ちゃんと言われた通り出来てるな。えらいえらい」
褒められて「えへへ」と照れ笑い。
「へぇ、このまとめ方はわかりやすいな」
「本当ですか? これは藤堂課長に教えてもらって――」
課長の名前を口にして、固まるあたしの頭を緒方課長がクシャッと撫でる。
撫で方も藤堂さんとは違って、少し乱暴であたしの髪はちょっとだけ乱れてしまう。
それを「もう」と言いながら直すと、緒方課長はクスリと笑った。
「あー、なんか藤堂の気持ちわかるかも。源氏物語かマイ・フェア・レディだな」
「はい?」
「自分好みの女に育てるってこと」
「別に課長が仕事しやすいようにやってるだけで」
「うん、そういうところが男心をくすぐるんだよねぇ」
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