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「うわ、ひでー顔。どんな風邪引いたんだよ?」
会うなり東君にそう聞かれて「インフル」と答えてみた。
「げ、マジ?」
「嘘。フツーの風邪。でも胃腸に来たから最悪」
「あー、栄養ドリンクでも奢るか?」
こんなやつでも同期で、優しかったりするからあたしは何とか笑顔を作って「ありがと」と言った。
視線を感じて顔を上げればアキさん、藤堂課長があたしを見ていた。
「お、はようございます」
「おはようございます。もう体調は戻りましたか?」
「……お陰様で。ご心配おかけしました」
ぺこりと頭を下げると藤堂課長はそれ以上何も言わず、またモニターに向かって仕事を始めた。
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