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「どうしても真由から目を離せなかったんです。
突っ走って少し目を離すと転びそうになってミスして。
だから私が助けないと、なんて勝手に義務感みたいなものが浮かんできて??。
君に好きだと言われて理性が吹っ飛びました。誰になんと言われても、君が欲しいと心からそう思ったんです。
君にどんなことをしても離れられないように仕向けようと、本当に思ったんですよ」
あたしのこと、そんな風に思っててくれてたなんて……。
じわりと心の中に温かいものが入り込んでくる。
でも待って、だって───。
「あ、あのっ、でも小雪さんと婚約って――」
確かに小雪さんはそう言った。
なのにアキさんは「小雪さん?」と少し驚いて、それから「なるほど」と納得したようにつぶやいた。
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