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もう死んだ方がマシだと思えるような失恋をしても、枯れるほど涙を流しても、朝になれば起きるし排泄もする。 お腹もすくし、だからご飯も食べてコーヒーも忘れない。 あたしという人間は、どんな辛いことがあってもこうして生きていくことが出来るらしい。 そして今日も会社に行くと、朝一で緒方課長に声をかけられた。 「部長には話し通したからな、穂積ちゃん、借りるぞ?」 そして藤堂課長にそう言うと、あたしの手を引いて歩き始めた。 「あ、あの?」 「あー、俺のアシやってくんない? ちょっと大きな物件抱えててさ、一人じゃ無理そうなんだよね」 「でも、藤堂課長の――」 未練がましい。 あたしはまだ藤堂課長の下で働きたいと思ってる。
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