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ため息混じりにそう口にするアキさんに、あたしは笑った。
「責任、取ってくださいね?」
「分かりました。しっかり取りましょう」
「行ってらっしゃい、アキさん」
「行ってきます、真由」
そう言ってアキさんはあたしにキスをして、それから慌ただしく部屋から出ていった。
アキさんがいなくなって、あたしは頭を枕に落とす。
アキさんの匂いがする。
もう少し、ここでこうしていよう。
アキさんはあまりアルコールに強くない。
そして、酔っちゃうと自分のことを『俺』と呼んで、言葉遣いも少し乱暴になる。
エッチも……。
「もっと、知りたいなぁ。アキさんのこと……」
そうつぶやいて、あたしは目を閉じた。
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