君と見る花火

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でもでももしかしたら、アキさんは誰にも知られたくない、とかあるのかな? いやいや、アキさんは今までのカレシたちとは違う。 あたしが一番だって言ってくれたんだから──。 「あ、あのね?」 「うん」 「えと……、その、実は……」 「なあに?」 「……で、できました」 小さな、蚊の囁きのような声はみやびちゃんには届かないらしく「ん? なぁに?」と首を伸ばして聞いてくる。 「その……、だから、できたの……」 うきゃー! なんか恥ずかしい! 今までこんなことなかったのに、なに? この羞恥プレイ! 「え? 赤ちゃんが?」 「はっ? ちっ、違うっ! カレシが出来たのっ!」
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