53 愛のカタチ

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「えぇ…あっ」(いけない、私はワイン飲めないんだわ…確か妊婦の禁忌事項に…) ラタルナはくすっと笑った。 「無理しないで。病み上がりにワインはきついだろう。私だけ頂こうか」 「は、はい。私はジュースを頂きます」 フェルキアはホッと胸をなでおろした。 ワインとジュース、2つのグラスには同じ色の飲み物が注がれた。 「乾杯」 二人はグラスを合わせた。 ラタルナはワインを3杯続きざまに飲み干し、給仕を下げて部屋を閉め切った。 「フェルキアはどんな人が好みなの?」 「は?」 「当ててあげる」 「??」 ラタルナはフェルキアの目を覗き込んだ。 「あぁ、そうだなぁ、百戦錬磨みたいな逞しい人、かな?」
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