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「えぇ…あっ」(いけない、私はワイン飲めないんだわ…確か妊婦の禁忌事項に…)
ラタルナはくすっと笑った。
「無理しないで。病み上がりにワインはきついだろう。私だけ頂こうか」
「は、はい。私はジュースを頂きます」
フェルキアはホッと胸をなでおろした。
ワインとジュース、2つのグラスには同じ色の飲み物が注がれた。
「乾杯」
二人はグラスを合わせた。
ラタルナはワインを3杯続きざまに飲み干し、給仕を下げて部屋を閉め切った。
「フェルキアはどんな人が好みなの?」
「は?」
「当ててあげる」
「??」
ラタルナはフェルキアの目を覗き込んだ。
「あぁ、そうだなぁ、百戦錬磨みたいな逞しい人、かな?」
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