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2 アフメスのお父さんって・・・
テーベの都から南方に遠く離れた地方都市ムウ。
田舎町には不釣り合いな巨大神殿が、異様な光景を醸し出している。
広場の赤い土の上で、二人の少年が組み合っている。
円の中央から動かない。
その周りを50人ほどの少年少女たちが取り囲んで声援を送っていた。
「アフメス!頑張って~今度こそ優勝よ!」
「負けるなよ!ワセト!」
「・・・それっ!」
「わーっ!!・・・もうっ!やられたぁ!!」
投げられた少年は地面を一突きして苦笑いしている。
勝った少年は飛び上がって喜んでいた。
「やった!!とうとう優勝だー!」
「・・・負けたよアフメス。だけど次はオレが絶対勝つからな。覚えとけ」
「ふん。オレだって負けるかよ」
二人は目を合わせ、手を握り合った。
「あぁ~・・・絵になるわぁ・・・」
「ホント」
少女たちから、ため息が漏れる。
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