17 闘技場の儀式

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「あっ!あれは…」 ワセトは、民衆をかき分けて最前列に割りこんできた色黒の少女を見つけた。 「レイ!!」 ワセトは少女の名を呼んだ。 王女に対して呼び捨ては無かったか… 「あなた…ワセト?」 少女は3人に近づいた。 「どうしてここまで…弟を追って来たのか?」 ワセトが尋ねると、レイは頷いた。 「何だか心配で…ジェフラーが嫌がるので、こっそりと。でも、これは一体、どういう事なのです?」 レイは闘技場のジェフラーに視線を移した。 「分からない。オレたちも驚いてるんだ」 「隊長、ネフェル。こちらはヌビアのレイ王女です」 ワセトがレイを二人に紹介した。 「ヌビア王女!?……じゃあ、お前を助けたっていう…」 1隊長は驚いてレイを見つめている。 「そうです……私を助けたのは、アフメスの前に立っているジェフラー王子です」
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