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「あっ!あれは…」
ワセトは、民衆をかき分けて最前列に割りこんできた色黒の少女を見つけた。
「レイ!!」
ワセトは少女の名を呼んだ。
王女に対して呼び捨ては無かったか…
「あなた…ワセト?」
少女は3人に近づいた。
「どうしてここまで…弟を追って来たのか?」
ワセトが尋ねると、レイは頷いた。
「何だか心配で…ジェフラーが嫌がるので、こっそりと。でも、これは一体、どういう事なのです?」
レイは闘技場のジェフラーに視線を移した。
「分からない。オレたちも驚いてるんだ」
「隊長、ネフェル。こちらはヌビアのレイ王女です」
ワセトがレイを二人に紹介した。
「ヌビア王女!?……じゃあ、お前を助けたっていう…」
1隊長は驚いてレイを見つめている。
「そうです……私を助けたのは、アフメスの前に立っているジェフラー王子です」
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