22 すれ違い

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「母さん…ジェフラーは?もうヌビアに帰ったの?」 「いいえ。ナルディとメンフィスに行ったのよ。あなたを助けるって言ってね」 「あっ…そうか。あの…それで、あなたは誰?」 アフメスは色黒の少女がずっと傍に付いている事を不思議に思っていた。 「私はヌビア王の娘。ジェフラーの姉で、レイと申します」 「ジェフラーの姉…?そうか、ヌビア王の本当の娘さんなのか」 「弟が戻るまで、私がアフメス王子のお世話をして差し上げようと残ったのですが……ネフェルさんが居ましたから、お邪魔だったようですわね」 「……」 「私は、弟を迎えに行って参ります」 レイが部屋を出て、親子が残った。 アクティーが呟くように言った。 「ファラオは、どうしてこんな事を……無事だったから良かったものの、普通なら生きてなかったわ…」
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