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ジェフラーは姉のレイと落ち合い、貴賓室のアフメスの元を訪れた。
兄弟は顔を合わせると、互いに笑顔を見せた。
「ジェフラー。ありがとう。君のおかげで…」
「アフメス!余計な事をするなよ。勝つ自信はあったんだから…あの不思議な力を持った剣を…使いこなす自信もあった」
「もういいだろ。助かったんだから。そう…君のおかげで助かった。本当にありがとう」
アフメスはジェフラーを抱き寄せ、二人は暫く抱き合った。
アクティーとレイは、兄弟の様子を静かに見守っている。
ジェフラーが沈黙を破り、アフメスの体を離した。
「いや。助けられたのはこちらだ。この借りは必ず返す……しかしアフメス。もっと厳しい訓練を積んだ方がいい」
「なっ何を…!」
アフメスはムッとした。
「採掘権があればヌビアとの争いは当分避けられるだろうが…最近のエジプトの評判は最低だな」
「!どういう事?!」
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