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訓練を監督している近衛隊長のクシュタが、アフメスに声を掛けた。
「アフメス王子。この程度で音を上げているようでは、ジェフラー王子に負けてしまいますよ」
「うっ…く」
砂の上にうつ伏せになったアフメスは呻いた。
「いや、まだまだっ!!」
アフメスは何とか立ち上がった。
(弟には、絶対に負けん!)
近衛隊長クシュタは内心、ニヤリとした。
(アフメス王子を頑張らせるには、これが一番だな)
ジェフラーからアフメスを鍛えるように指示されていたクシュタは、アフメスをコントロールする術を見出していた。
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