28 王子の外交使節団

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二人はすぐにテントから出た。 テントの外には、数人の兵士の姿があった。 「……」 (罠…?テントの中は、あれは死体か!) ジェフラーは舌打ちした。 (伝染病かもしれない…あの荷物も……中身は治療のための薬か、あるいは毒…) (毒なら、我々の触れる所に塗ってあったかもしれない…!) ジェフラーは更に考えを巡らせた。 「!アフメス。敵の得物には、毒が施してあるかも…」 「分かってるって。荷物の中身は、毒だろう。匂いで分かったよ」 (ただの盗賊じゃないな……何者かの差し金か…) 兄弟は慎重に剣を抜くと、背中合わせになった。
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