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「あぁ、あなたがアフメスですね・・・待っていました」
まぶしい程のきらびやかな衣装をまとった女性がアフメスに微笑みかけた。
「あなたは・・・?女神イシス様ですか?」
アフメスの口からとっさに言葉が出る。
「あっはは。お上手ですね。どうもありがとう」
きらびやかな女性は一層美しく微笑んだ。
「アフメス!口を慎め。こちらは王女ティアリ様だ」
神官がアフメスを牽制した。
「王女さま?!し失礼しました!」
アフメスは慌てて額を床にこすり付けた。
(うそだ!どうしてこんな田舎に王女様が・・・?)
「よいのですアフメス。どうぞ面を上げて下さい。あなたの評判を聞いて、会いに来たのですから」
「オレ・・・いや私に・・・?」
アフメスは何が起こっているのか分からず頭が混乱してきた。
「まずはこの度の優勝、おめでとう。副室に優勝商品はたっぷりとありますが、何か他に必要なものがあれば、いつでもこの神殿に来て神官に言い付けて下さい。私が用意いたします」
「え?私のためにそのような・・・あ、ありがとうございます!」
アフメスはまた額をこすり付けた。
「ティアリ様。このような待遇、前例がありません。一体どうして・・・」
神官が驚いて尋ねた。
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