3 過去

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3 過去

テーブルを囲む3人の間に、沈黙の時が流れた。 昨日は3人で母の新作のパンを美味しいとか、そうでもないとか言いながら食べたテーブルだ。 今日は一体何という日なのだろう。。。 「・・・お前がどんな人生を歩んだとしても、この父と母は、お前の親だ。いつでもお前のことを本当の子供のように想っている。それだけは始めに言っておく」 父が力強く言い、アフメスは小さく頷いた。 「お前は・・・先代の王エケンセルラー様の息子なのだよ」 「オレが、先代の王の、息子?・・・本当なの?」 「そうだ」 「・・・じゃあ!どうしてここで父さんと母さんに育てられたの?オレは王様に見捨てられたって事!?」 まくし立てるようにアフメスが父に迫った。 「まあ待て。そうじゃないんだ・・・エケンセルラー王の王妃であられたアクティー様が、私ども夫婦にお前を預けたのだ」 「だから、どうして!」 アフメスが声を荒らげた。
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