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11 交差する夜
石の扉が開き、王墓から出てきた二人。
「ラメ……神官長様、ただいま戻りました……?ってあれ、姉さん?」
神官の腕には、意識を失ったままのティアリが抱えられている。
「ティアリ王女様、大丈夫でしょうか……私のせいですね」
ナルディが不安げに尋ねた。
「ねぇ。何があったの?ナルディのせいって、どういう事?」
「すみませんアフメス。実はさっき……」
「憑依って、乗り移ったって事だよね?……大丈夫なの?」
「私も、訳が分からなくて…気づいたら乗り移ってたんです」
「ラメ……神官長様、姉さんはどうなるんですか?」
「すみません。私も初めて憑依を見たので、何とも」
「そんな…」
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