12 王女様の婚約

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12 王女様の婚約

アフメスとナルディは、アクティーが手配した小さな船で真夜中のナイルを遡上している。 「”影”には悪いけど…姉さんが王宮に居なくて正直、良かったよ……」 「アフメス……気を落とさないで下さいね」 「ナルディの嫌な予感って、これだったのか…」 「ティアリ王女様は、もう回復しているでしょうか」 「……そう祈るしかないね」 二人は朝日が昇る前にムウ神殿に到着した。 「ナルディ。姉さんには”影”が毒殺されたことは伏せておいて。先に神官様に報告しよう」 「……そうですね。きっと、ショックが大きいでしょうからね」 二人は神官の部屋を訪れた。 「失礼します!……神官様……あれ?居ない…」 「アフメス。隣のルーヤ様に聞いてみましょう」 二人はルーヤの部屋に回った。
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