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25 アメン神官団
天気の良い午後、アフメスは貴賓室から窓の外を眺めた
背中には大事な聖剣と、アクティーから持たされた新しい服、パンと焼き菓子などが入った袋を背負っている
訓練所に戻る前に、王都をしっかりと記憶に焼き付けておこう―――
のんびりしてはいられない
何かに呼ばれている
自分が求められている―――
そんな気分になる。
アフメスの表情はやる気に満ちたものではなく、どこか愁いを帯びている。
「あれが、テーベの大神殿か……」
眼前には巨大な神殿が見える。
ムウ神殿とは比較にならない程の、大きな塔門、それから1対のオベリスク
アフメスは黄泉の神殿で見た神々の事を思い出した
オシリス、アヌビス、それから暗がりに見えた数十人の神々……
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