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8 中庭の二人
王宮を抜け、ムウ神官は中庭に出た。
早朝の中庭には朝日が差し込み、暖かく、清々しい。
神官が中庭を歩いていると、若い女性が近づいてきた。
「嬉しいわ来てくれて」
ティアリだった。
「こんな所に呼び出すと、誰かに見られてしまいますよ」
「かまわないわ」
二人は中庭の二つのベンチにそれぞれ腰掛けた。
(え?何これ……)
神官の後をつけてきたアフメスは、物陰に隠れたまま動けなくなった。
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