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9 ファラオへの道のり
アフメスがムウの神殿に戻って、3ヶ月が過ぎようとしていた---
「アフメス王子、おはようございます。昨日の課題はちゃんと出来ましたか?」
アクティーが手配した王子専属の教育係セクテは、毎日熱心にアフメスに教えている。
「あ、おはようセクテ。何とかクリアしたつもりだよ……」
セクテのチェックは厳しい。
セクテはもとは王室の書記だったが、アクティーの依頼によりアフメスの教育係となった。
「うーん、80点ですね」
「えー」
「もっと身を入れてやらないと、アクティー様にがっかりされてしまいますよ」
「うっ……でも何か、勉強ってニガテで……」
「王子!恥ずかしくないのですか!同い年のエリホルス王子は国政を担って仕事をされているのですよ。読み書き計算などは、出来て当たり前……」
「……」
「もっと、諸外国事情や神事、天文学、ナイルの事など教えるべきことは山ほどあります。覚悟して下さいね!」
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