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「大きく分けると、毎月変わるメイン企画と、今次が持ってくる記事、作家さん何人かの小説やコラム。
ここに読者参加型のアンケートやお悩み相談が加わって、完成かな。真野と俺が企画担当で、さっきも言ったけど今次が女優さんのグラビアとかインタビューを持ってくるんだよ」
「ということは、このゲレンデよりあなたの・・」
「あは、俺が考えたタイトル。恥ずかしいから読み上げないで」
こっ、このタイトル、可愛い顔して梶浦さんがつけてたのか・・。
昨日はつき返したそれを、今日は拒絶するわけにいかない。
恐る恐る手に取り、ぱらぱらとめくってみると、綺麗な女性のあられもない姿が飛び込んだ。いきなり攻めてるな。
取り乱したい気持ちを押さえつつ、先に進むうちに特集に差しあたる。
ざっと眺めた感じでは、行為の進め方や喜ばれることなど、女性誌でも取り上げてそうな内容だ。
モデルの男女がモロ出ししてる以外は。
なるほど、記事に沿うようなこの写真も、編集長を筆頭にバイブルと崇める要因かもしれない。
まるで動画をスクショしたように細かく、参考画像には持ってこいな感じ。
外国人モデルを起用してるから、女性が観てもそこまでのえげつなさはないし。見ようによって、むしろ芸術の域かもしれない。
「もしかして、この写真もお2人が?」
「違うよぉ、モデルも含めてちゃんとプロにお願いしてます。そーいう伝手は、東雲がたくさん持ってるからね」
ジャンルはあれと言えど、常に良いものを送り出してる感じがよく伝わる。
話しながら、皆の顔が輝いているから。まあ真野さんはわかりにくいけど、頷いてるからそうだろう。
自分の書く記事に責任と誇りを持っているのもわかった。
割り振りも完璧な様子だし、うん、なんで私ここにいるんだろ。
今で十分受けるネタもわかってるっぽいし、女性読者も満足してるし、別に私がいなくてもいいのでは・・
「わっかりやすい顔してる」
フッと鼻で笑う声が聞こえたかと思うと、東雲さんが目を細めて私を見ていた。
「まあ、急にこんな変態チックなとこに放り込まれちゃ無理もないよね。今次くん、説明して」
「はーい。・・・きっかけは一通の読者メールだった・・」
この人に聞くのやだなあ。
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