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「 ただいまー、帰ったぞー!」
「 おかえりなさいませ!お父様!」
「おかえり父さん! 」
「 おかえりなさい…」
暫くすると、遂に帰ってきたお父様にお魚を見せたくてウズウズしてた私達は駆け寄ります。
一方お母様のテンションは少し低めに、困惑した様子ですが。
「 お、こんばんはミーンさん、ゼノ…なんだ、勢揃いじゃないか!おーい、ニック!お前ん所のカミさんとボーズこっちにいるぞー!」
振り返って、ドアの外に声を掛けたお父様。
それに釣られるようにしてゼノ君のお父様であるニックさんがいらっしゃいました。
ニックさんは「 どうも!」と言いながらにこやかに家に来ました。
同じ鉱山で働くお父様とはいつも一緒に行き帰りする程仲がいいです。
「 おかえり父さん!!」
「 おかえりなさい…あなた…」
やはり、ゼノ君家も同じような反応のお2人。
私達は3人で集まって、お父様達の前に出るとむふふ、と笑い目を合わせます。
「 お、どうしたー?そういえば今日は森デビューだったな、何か良いもんでも取れたか?」
私達はニンマリと笑いながら頷きます。
「 ほー、何が取れたのかな?」
楽しそうな私達を見て、微笑ましげに見つめるニックさんの問に、私達は水瓶を指差しました。
「 水瓶…?ははは、まさかオリーゼ、本当に魚を取った訳じゃ……ぬっ?!?!」
笑いながら水瓶を覗き込んだお父様が目を見開きました。
「 どれど……れっ?!」
ニックさんも驚いて硬直します。
そして、暫くして水瓶の中のお魚を震える指で差したお父様が私達に次に指を向けました。
それに、ニンマリ顔を崩さずに私達が頷くと、2人は目を合わせてから私達に飛びつきました。
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