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そして、キッチンのまな板までなんとか2人でお魚を運搬したお父様達。
その様子に、ザインお兄様とゼノ君は目をキラキラと輝かせます。
「 よっしゃ…!後は任せた!」
「 えぇ…」
ひと仕事終えたお父様はお母様達に視線を向けます。
一方お母様達はオロオロとしながら、弱ったとは言え抑えてないとまな板から飛び出しそうなナマズの前に立ちました。
「 どうしましょう…」
「 まず、頭を落として下さいませ。」
そんな2人の後ろから私は助言します。
「 頭を…?フェ、フェイ…貴方に任せるわ。」
「 えぇ…分かったわ!やってやるわよ!」
そう言ってやけっぱちになったお母様が包丁を手に取ります。
「 ぬ、ヌルヌルするわね…」
そして、ナマズ抑えるミーンさんが眉を寄せます。
なにせ、二リットルのペットポトル1.5本分くらいありそうなナマズです…なかなか力もいるでしょう。
「 い、行くわよ…」
「 骨があると思うので、思いっきりいってくださいませ!」
私がそう言うと、頷いて深呼吸したお母様が包丁を振り上げました。
そして…
ダン!!!
強烈な音を立てて頭を断ち切りました。
何もそんなに力を込めなくても…
「 うっ…!」
「 うわっ!」
ザインお兄様とゼノ君から悲鳴が上がります。
それもそのはず、勢い良く切断された頭をは衝撃で飛び、竈の前まで飛んでそこで苦しそうに口をパクパクさせながらヒゲをグリングリン動かしています…
一方の胴体も、断面から赤い血を流しながらビチビチと跳ねたのです…
「 ひぃぃぃ!」
「 ミーン、ちゃんと抑えてて!オリーゼ、次は?」
「 腹に…ここからここら辺まで裂いて、中のワタを手で書き出して下さい。」
覚醒したのか、鬼気迫る表情でお母様に言われたので続けます。
「 分かったわ…行くわよ…!」
ズビー!とお腹を包丁で裂くと、その中に手を入れたお母様がワタを掻き出します。
すると、デロンと出てくるワタ…内蔵や血。
後ろでお父様達がゴクリと生唾を飲むのがわかりました。
「 ど、どうしようフェイ!まだ動いてるわ!」
「 落ち着いてミーン、きっと魚はそう言う物よ!オリーゼ、次!」
「 そしたらワタを捨てて、ここからここまで包丁を…」
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