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「 さぁ、後は看板ね…何がいいかしらね?」
お母様が、顎に手を当てながら考える仕草をします。
「 オリーゼちゃんが考案したんだから、こんなのはどうかしら?」
屋台の前にあった黒板で出来た看板を書き直すミーンさん。
そこには、オリーズバーガーの文字。
「 俺の屋台が……」
「 兄さんったら、いつまで言ってるのよ!今日くらいいいじゃないの!」
ミーンさんのお兄さんはションボリとしてしまいます。
「 デールさん、とりあえずコレを食べてみて。」
そんなお兄さんに、出来たてのナマズのフィッシュバーガーを差し出したお母様。
「 ん…コレはどうやって食べたらいいんだ?」
「 手で持って食べるの、こうやって。」
ミーンさんがジェスチャーで、かぶりつく仕草をします。
「 手で?!…わかった。」
恐る恐ると言った感じで、1口かぶりついたデールさん。
「 …むむ?!コレは…いける!!サクサクの衣に、柔らかくてジューシーな身…野菜で油っぽさが紛れてこのソースもよく合うし…うますぎる!!」
お母様とミーンさんは、フッと笑います。
「 オリーゼちゃんが考えたのよ。」
急にミーンさんが紹介するので、少しビックリしてしまいましたがニコリと微笑みます。
「 お魚はザインお兄様とゼノ君と一緒に取ったのですよ。」
「 こんなにちっちゃい子が…それに魚…初めて食べたけど、こんなにも美味しいんだなんて!よく捕まえられたね!」
お兄様とゼノ君が!少し照れくさそうに頭をかきます。
「 さぁ、日が暮れる前に売り尽くしちゃいましょ!値段はどうしようかしら?」
「 150チェル位でどう?魚なんて、他所じゃ食べられないんだし。」
お母様達が楽しそうに相談しています。
因みに、150チェルは日本円で言うと大体1500位です。
0を一つ足せば日本円相場になります。
原価は、一つ約20チェル位なので大分強気な金額ですが、日本に居る時から自分でお買い物など出来ませんでしたし、欲しい…と言えば向坂が準備して下さったので高いかどうかよく分かりません
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