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ーー
「 ただいまー兄さん」
「 おかえり。」
弟のグランディオが仕事から帰ってくる。
「 今日帰りに珍しい屋台が出てたんだけどさ、すっごい人だかりが出来てたからついつい並んで買って来ちゃった。」
グランディオがそう言って、紙で丸く包まれた物を渡す。
持ってみると、まだ少し温かい。
「 持って帰れないか聞いたら、小さな女の子が紙を買ってきて包んでくれたんだよ。」
「 …ほー。」
「 何でも、魚を使った料理でハンバーガーって言うらしいよ!手で持ってそのまま食べるんだってさ!」
そう言ってグランディオは自分のハンバーガーの包み紙を開いて、ワクワクした様子でかぶりついた。
「 んん!うまー!兄さんも食べてみて!」
驚きに目を見張ったグランディオは、俺にも勧めてくる。
俺も見様見真似で包み紙を開き、かぶりついてみた。
「 っ!!…うまい…」
「 でしょ?!買ってきてよかったー!」
魚を食べたの何ていつ以来か…
三年前に、冒険者仲間だったアルマが弓で川魚を射って取った時が最後か…。
…冒険者…
俺は思い出して、ブワッと嫌な汗がにじみ出てくる。
二年前…俺が入っていたパーティが壊滅した。
ソーンを出て、何年も冒険者をやりながら生活をして来た。
旅の途中で気の合う仲間も出来て、苦労も多かったけどそれなりに楽しく生きていた。
だが、王都で受けた大規模な討伐依頼を受けたのが運の尽きだった…
約四百人が参加した討伐依頼…
相手はレッサードラゴン…強敵だが、ドラゴンの中では弱い部類に入る。
俺たちは自分達の冒険者ランクがCランクに上がったばかりで、浮かれていた。
そして報酬も美味しいし、四百人も参加するなら多少実力が足りなくても大丈夫だろうと言うおごりが命取りだった
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