第三話 夢舞台

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「美味しい!初めて食べるものばかりだけど、 後をひく美味しさね!」 嬉しそうに焼きそばを口に入れる園子。 本当に楽しそうだ。 食べ終わって食休みをしながら、 パンフレットを食い入るように見つめる園子。 「演劇が終わったら、もう文化祭も終わりね」 少しだけ寂しそうに、瞳を潤ませる。 「もう少ししたら、 お化け屋敷と絵画教室に行ってみましょ!」 園子はすぐに明るい笑顔を見せた。 「…お化け屋敷、ですか?」 意外そうに、真壁は問いかける。 「いいじゃない、話のタネよ!」 園子は悪戯っ子のような笑みを浮かべた。 お化け屋敷は三階にあるらしい。 先に行ってみたら、長蛇の列だった。 40分待ちらしい。 先に絵画教室に行く事にした。 絵画教室は二階の美術室にあるようだ。 入り口に美術部の合同絵画、 モナリザが飾られていた。 中にも沢山人は居たが、待ち時間無く入れた。 「スゴイ!皆プロみたい!」 園子は星を湛えたように瞳を輝かせる。 人物画、風景画、切り絵、CG等 実に個性豊かな作品が展示されていた。 どれも、 未来の未知なる可能性を感じさせるもの ばかりだった。
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