プロローグ

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「いってぇっ!」  声をあげると、天地はニヤニヤと、してやったりといった顔付きでその電流装置付き板ガムを自分の机の中に隠し入れる。そんなツラしてるけどな、俺は最初から分かって、敢えて乗ってやったんだありがたく思え。  そう、以下でも分かる通りこの天地魔白という女、もし人間に天使と悪魔がいるとするならば純度百パーセントの悪魔女なのだ。  えっ?この程度のイタズラで悪魔と決めつけるのは速決過ぎないかって?  ……確かにそうかもしれないな。では、もっと語る必要があるのだろう。  それは俺と天地が出会った最初の日、まだ桜が並木道に咲いていた四月の高校入学式にまで遡る……。
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