第3章

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盗賊はそのネックレスを持って立ち去った。 「ねえ、4日前って料理しなかったの?」ジェニファーが聞いた。 「俺料理は出来ない。いつも母ちゃんがしてるから母ちゃんが病気になったのは1週間ぐらい前」 「なるほど、それであいつらに今まで見つからなかったのね。でもお母さんに元気になってもらいたいならちゃんと料理しなきゃダメよ」とジェニファーが少年に言った。 「うん、わかった」 ジェニファーが隣を見てジョニーを起こした。 「起きろバカ」 頭を叩いた。 「いっててええ、もう朝か?」 「違うわよ」 「少年のお母さんが大切にしてるネックレス取られたのよ」 「なにー?どいつに?あー、さっきのやつか」 「あんたほんと図太い神経してるわよね。普通あんな状況で寝られないわよ」 「いやー、ご飯食べて来たら眠くなっちゃって笑笑」 「もう良いわあいつらからネックレス取り返すわよ」 「良し今から行こう」 「今はダメよ作戦があるんだから、」 「今行かないとそのネックレス危ねえんじゃないの?」 「大丈夫よ。高価なものは国でしか売れないし国まで半日かかるのよ。こんな時間から国まで行くなんて考えられないわ」 「じゃ、その作戦ってなんだよ」 「夜に奇襲をかける」 「奇襲って居場所分かるの?」 「大体は検討はついたわ。でも確証はないからこの地域に強い少年を連れて行く」 ジェニファーは少年に聞いた。 「一緒について来てくれる?」 「もちろんだ。母ちゃんには内緒だぞ心配するから」 「ええ、分かってるわ」 「奴らの居場所はどう分かるの?」少年が尋ねた。 「奴ら、煙が見えたと言っていたわ。ここは木が多くて煙の見える場所なんて限られてる」 「あ、なるほど。」 「足跡は消されてると思うけど、この森を歩いていておかしいと思った事は伝えて欲しいのよ、それはこの地域に強い少年にしか出来ない事なのよ。」 「わかった」 「でもなんで、夜なんだ?」 ジョニーが聞いた。 「夜は警戒心が薄れている時。それに、盗賊は宴をするって言っていたわ」 「準備出来たら行くわよ」 ジェニファーは言った。 二人とも 「了解」
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