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「お、おそうか、気をつけろよ」
「えなに? お兄ちゃん?」
「いや、何でもない」
(色んな意味で気をつけらなんていえないよな)
0時になる頃だった。
お風呂を済ませ、床について3人とも目を閉じた。
目を覚まし、少年の母のとこに行くとすっかり元気になっていた。ジェニファーの看病の賜物だ。
「僕も旅に行きたい」
「だめだ」
ジョニーはそう言った。
「えー、なんで」
「弱いから」
「ちょっとそんなふうに言わなくてもいいでしょ」
ジェニファーは言った。
「でも、これから強くなって行くんだ」
「これからじゃ遅いんだよ。自分の身に危険があったときにこれから強くなるんだから仕方ないで済ませられると思うか?」
「で、でも、僕は行きたい」
「じゃ俺とタイマン張れ、俺に一撃食らわせられたらいいぞ」
「分かった。」
「ちょっと、あんた達」
ジェニファーは呆れていた。
「外に出ろ」
お互い向かい合った。ジョニーは石を拾い
「この石が落ちたら勝負の合図だ」
ジョニーは石を落とした。と同時に地面を、蹴り少年の顎を目掛けて殴った。
「勝負アリだな」
ジョニーは手加減なしで少年を思いっきり殴った。
「くそおお」
少年は殴られたとこを手で抑え泣いた。
「悔しかったら俺より強くなれ」
ニカっと笑った顔を少年に向けた。
(俺のパンチを受けて脳震盪を起こさないとは受け身が完璧だった そして、あの反射神経。あの身体のバネはこの森で培ったものだろう)
「うんんんん、強くなってやるう」
(兄ちゃんは僕に本気でやってくれたんだ敵はこんな甘くないってことを分からせてくれる為に)
「名前なんて言うんだ少年」
「ハリーだよ」
「覚えておくぞ」
ハリーの母は嬉しそうに笑っていた。
そして、ハリーの家を後にした。
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