3人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
男子禁制の文化祭へ潜入!
とある県で。
男子禁制の文化祭が有名となっている女子高があった。
その女子高は、美女以外いないと巷で有名な学校であった。
そんな噂を知って、とある男がかの有名な桃源郷を一目見ようと、女装をして校内に潜入しようとした。
しかし、問題が発生する。
オトコの外見は、ブクブクに肥育された黒豚であった。ふてぶてしい三重アゴに、全身毛がボーボー。
これでは、学校へ向かう前に間違って養豚場へ出荷されてしまう!
男は自嘲しながらも、女子高へ潜入するために壮絶な自分磨きを始めた。
一年をかけて。
そうである。
一年である。
あの、365日あったり、実は3153600秒あったり、525600分を夕焼けや夜明けを見た数、はたまたコーヒーを飲んだ数で数えたりする……春夏秋冬な奴である。
今年の秋はどこに行こうかと、思い始めた頃には彼は見た目は美女にしかみえない程変貌を遂げていた。
そして……一年後の運命の日。
女装した男は悠々と女子高の正面入り口から『侵入』した。
当然の結果だった。
入り口を開けたら……そこは美女だらけだった。
男は興奮し、思わず地声で受付にいる三つ編みの美少女に話しかけてしまった。
「あの、ここが噂の男子禁制と名高い〇〇女子高なんですか?」
しまった!
と、男は焦るも。
三つ編みの美少女は微笑んで答えた。男と同じ、低いオヤジ声で。
「はい!男子禁制の男子高……女装男子高校へようこそ!」
「一体どういうことだっ、ここは女子高じゃないのか?」
「いえ、ここは美少女しかいない高校ですよ」
「意味がわからない。一体俺は……」
男の嘆きを見て、三つ編みの美少女風男子が啖呵をきった。
最初のコメントを投稿しよう!