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「君、見慣れない顔だね。そうか、編入生って君か」 始業式後、教室で、少し堅苦しい物言いの男子に僕は声をかけられた。 「あっうん、転学なんだけどね」 「それはどうでもいいな。ふーむ」 彼は僕を分析するかのように頭からつま先までなめるように見て続けて言った。 「僕は小池壮一朗って言う、よろしく」 「僕はユノキレオ」 この学校で僕に初めて話しかけた小池くんは150センチと小柄で目も小さかったが、その口調は力強さを感じさせる。 それが僕の小池くんの第一印象だった。
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