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そしてまた、ふかふかのお布団と藍色のカーテンに包まれて、プラネタリウムを見ながらふたりで仲良く眠りにつきました。
でも。
――ピーンポーン
「ん~……はぁい」
朝が来るのはとても早くて、まだまだゆっくり寝たいけど、ゲストルームに泊まったふたりがうちに戻ってきたよ。
まだ7時半なのに絆くんも映美さんも元気だなぁ。
「ふぁぁ……おはよう」
「……誰?」
「尚だよ」
「……女?」
「もぉやめてよ、絆」
「……いや、まじでビビった」
「美人でしょ」
「……否定はしない」
むにゃむにゃ……玄関で尚くんと絆くんが話してる声が聞こえるなぁ。
映美さんはいないのかなぁ。
「おい、映美」
「……うるさい」
「ごめん尚、コイツ朝すげぇ機嫌わりぃんだ」
「あははっ、大丈夫、うちの梨世ちゃんもまだ寝てる……きっと僕の夢見てるから起きられないんだよ、可愛すぎて困っちゃうよね」
……見てないしっ!起きてるし。
すっぴんで映美さんに会うの恥ずかしいから出てこれないだけじゃん。
いいやっ、今のうちメイクしちゃおう。
「……そぉーっと……」
「梨世ちゃん、起きたの?」
「ぎくぅ!」
音を立てないように寝室から廊下を渡って洗面所に行こうとしたら玄関の方を向いてるはずの尚くんに呼び止められた。
私センサー働きすぎでしょ。
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