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――「尚がまじトチ狂ったのかと思ったわ」
「木暮社長って、素顔を知れば知るほど謎な人ね……」
「ふたりとも酷い、僕これが普通なのに」
雑誌展の展示場所から出て、広間みたいなおしゃれな休憩スペースに移動した私たちはそこでお昼にすることにした。
なんて、のんびりした優雅な休日なんだろう。
「有名人4人がこんなとこでのんびりご飯してるなんて誰も思わないよね、ふふ」
「尚くんは目立つからすぐに見つかると思うよ?」
「だってほら、見てみ?」
SNSには既に私たちのことが書かれている。
――『尚サマと梨世ちゃんがいる!』
――『生で見ちゃった!尚サマ梨世ちゃんとはぐれちゃったみたいで泣いてた、泣いてもかっこいーっ!』
――『火野社長と冥賀社長もいたよー』
「絆たちも書かれてるじゃん、そろそろ公表したら?」
「んー、まぁな」
私はそんな会話をよそにお弁当を広げる。
おにぎりと、尚くん用おかずと、皆で食べる方のおかずに、フルーツは苺が出始めの時期だから入れてみたよ。
「はい、尚くんにはオムライスおにぎり、あとおかずは豆サラダとポテトチーズもちとミニトマトね」
「美味しそう……」
「後は、鮭、こんぶ、たらこおにぎりに、唐揚げ、玉子焼き、ウインナー、いろいろあるよ、ちなみにこのタコさんは映美さんが作ってくれた!」
「おい、映美、これエイリアンかよ」
「うるさいわね、じゃあ食べなくていーわよ」
「ははっ、ごめん」
あはは、絆くんと映美さんほんと仲良しだね。
こんな幸せな日々が毎日続けばいいなぁ。
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