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「禅……」
「紗柚、なぁお前が心配なんだよ、早くさぁ、俺と一緒にロス行くって腹括ってくんねーと」
「パパが許してくれないの……あ、門限……」
柄にもなく、俺は10個も下のオジョーサマと付き合っているんだけど……犯罪もいーとこだ。
成人しないと、ダメなんだと。親御さんが。
まぁ、そうだよなー
大切に大切に籠の中で育てた仔うさぎちゃんを外界に晒してしまう挙げ句、10個も年上のお前からしたらオッサンに連れ去られるんだから。
まじやべー、誘拐みたいだぜ。
「あんっ」
「体は充分っ、大人なのになっ」
「……禅、何をっ……言ってるの……」
「ガキにはわかんなくていーんだよっ、ん、やべっ……きっつ……お前んナカ……」
そーだよ、歳なんてカンケーねぇ。
紗柚、お前は生まれてから死ぬまでの間、俺だけ見て俺にしか興味を持たないでくれればもう何にもいらねーよ。クソガキ。
「禅……好きなの」
「あぁ、俺も……紗柚、好きだ」
何でこんなヤツ、好きなのかって?
俺にもわかんねーよ。
ただ、俺の脳を刺激したんだ。
理由なんて、そんなもんだろ?
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