16 Happy Wedding!

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――――…… ――…… そうして迎えた、前日だから―― 「未だに、信じられないな」 「ん? 何が?」 会場のチェックを完了させて、明日着てもらえるのを待ち構えているR.iseのドレスと、オーダーメイドのプラネタリウム色のドレスを見ながらしみじみ思うの。 「……結婚式、あげるなんて」 「僕は、初めての結婚式だよん」 「ちょっと、私が2回目だからって意地悪言わないで」 リボンのたくさんついた、絆くんと式を挙げたときのウェディングドレスは……真っ白で、全く世の中を知らなかった当時の私に、ものすごく似合っていたように思う。 10人くらいの、親族だけの、小さな式だった。 すごく幸せだった。 だけどまだまだ私は……未熟だった。 あれから、4年。 絆くんと式を挙げてから、もう4年経ったんだ。 別れを二度経験して、もう二度と……チャペルに来ることなんて、ないと思っていたのに。 「……また、来ちゃった」 「えっ?」 「いや、二度……式を挙げるなんて、やっぱりなかなかないから」 今度の式は、少し私は大人になった。 私をたくさん大人にしてくれた彼との、最初で人生最後の結婚式。 「梨世ちゃんとこうして式を挙げること、初めて雑誌でキミを見たときから夢だった」 「……尚くん」 「明日とうとう僕の夢がまたひとつ、叶うんだね」 「そう言われると嬉しい。ありがとう……尚くん」 プラネタリウム色に合わせてくれた、藍色にラメ入りのシルバーの糸でキラキラがたくさん施されている彼のためのタキシード。 それが存在感を放って、私のドレスの隣にかけられていた。
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