16 Happy Wedding!

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チャペルを出ると、大号泣しちゃう私に尚くんが優しく頭を撫でてくれる。 「尚くんっ、あんな……嬉しいサプライズ、聞いてないっ……」 「……ふふ。だって梨世ちゃんを驚かせたかったから」 「あーあ、梨世ちゃん……メイク直ししないとね」 「っ、ごめんなさっ……蘭華、さん……」 ――――…… ――「きゃぁぁあ! まり、やったね!!」 そのあと待っていたブーケトスは、なんとまりりんが取った。懐かしいよね、まりりんが元カレと別れた慰め会と、私のジュピプロ歓迎会を一緒にやってから、1年経ったんだ。 まりりんも、いい人と結婚してほしい。 そして、私たちみたいに幸せになってほしい。 偉そうなことは言えないけど、ゆうなんもまりりんも、尚くんの親友で、私の大好きなお姉さんたちだから。 そのあと、尚くんは披露宴の受付をゆうなんとまりりんに任せて、一旦私たちは控え室に戻ることになった。 「梨世ちゃん……すっごく綺麗だよ」 「尚くんも」 「キス、あんなちょっとじゃ足りなくなっちゃうね」 「ダメだよ、さすがに」 「はぁい」 蘭華さんにメイク直しをしてもらっている間、尚くんは禅さんとお話してくると言って離れた。 その隙に、私は蘭華さんにあるお願いごとをしたの。 「蘭華さん、先日の……」 「わかってるわよ、アタシは……尚の親だからね」 「ありがとうございます!」 「梨世ちゃんの頼みなら、なんなりと」 私からのサプライズだって、あるんだからね。 見ててよ、尚くん。
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