16 Happy Wedding!

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――「梨世ちゃん!」 「……な、おくん」 梨世ちゃん。 可愛い。 可愛い可愛い可愛い!!! 可愛い可愛い可愛い可愛い!!!! なにこのイキモノ。目に入れたい。 痛くない。痛くてもいい。 もう、キミの細胞の作りが僕の全神経に入り込むように出来ているに違いない。 睫毛の1本1本まで可愛い。 生きてる。生きてる人形が動いてる。 「…………」 「尚くん、そのタキシードすっごいかっこいいよ!!」 「…………」 「……尚くん?」 「……あ、ごめん。キミを目に入れたらどれだけ気持ちイイか考えてた」 「………………は?」 プラネタリウム色の、夜をイメージしたドレスがキミにこんなに似合うなんて正直思わなかった。 キミの可愛さを甘く見ていたよ。 こんなに新しい可愛さがあるなんて知らなかった。 「尚くん、写真撮ろう?」 「カメラが照れて爆発しちゃうよ」 「……は? もう真面目にやってよ」 「僕はいつも真面目だよ、キミの可愛さにカメラが耐えられないかもしれない」 「それはない、大丈夫」 手が震えてシャッターが押せない。 僕の手でキミの姿を収めたかったのに。 仕方ないから、カメラマンに撮ってもらうことになった。 その代わり…… 「尚くん、一緒に写ろう?」 「……ぬ!」 梨世ちゃんが…………こんなに可愛くてどうにかなっちゃいそうな梨世ちゃんが。 撮られたい気持ちをぶつけるように僕の腕に、自分の腕を絡ませてくっついてきたから。 一気に僕のカラダの大事な場所に血が昇ってしまったのは内緒にしておくね。
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