3 僕の梨世ちゃんの誕生日だよ梨世ちゃん可愛い可愛い可愛……

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「――あ、0時」 「……ぁっ」 「僕の愛する梨世ちゃん……22歳のお誕生日、おめでとう」 「んんっ」 皆が見ているのに、突然噛みつくようなキスをされた。 ウィスキーの少し苦くて甘い芳香が、私の舌に蛇のように絡み付く尚くんの舌を伝わって……口の中を侵食する。 「あっ……ん」 「……梨世、愛してる」 唇を離したら、お互いの味すら名残惜しくて。 間髪入れずにまた顔を引き寄せて、求めあった。 「だっめ……尚くん、皆……見てる」 「見てないよ……どうして周りを気にする余裕があるの? 僕だけに感じていればいいのに」 「んっ、ん……」 キスの後の尚くんの妖しい笑顔に酔いしれて、しばらくその場から動けないほどだったの。 そうしたら、向こうからサプライズのケーキがやって来て、私の為にミニライブが始まった。 「わぁ!」 「梨世嬢、ハッピーバースデー!!」 「ありがとうございますっ!!」 ――ピロン 『梨世ちゃんお誕生日おめでとう!今頃尚ぽんとラブラブ旅行かな? 楽しんでね!!』 まりりんやゆうなんからのメッセージや、ファンの人からのブログコメントに、絆くんから送られてきた動画はAZ barで蘭華さんとシローさんと春乃さんと映美さんと歌ってくれているやつ。 「こんなにたくさんの人にお祝いされるの初めて!」 「ふふ、梨世ちゃん良かったね」 なんだかね。 尚くんのおかげで、今までで一番幸せな誕生日になりそうな予感がしたの。
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