3 僕の梨世ちゃんの誕生日だよ梨世ちゃん可愛い可愛い可愛……

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――――…… ――…… 「……蘭華さん、これ」 「エアメール……?」 アタシの元に、何やらあんまりいい顔色じゃない綾瀬が走ってきたと思ったら、手に持っていたのは、一通のエアメール。 梨世ちゃんの誕生日だから、すごい数のプレゼントとファンレターの山に紛れ込んだ海外のファンの人からだと思っていたのに。 「!」 『――Dear Nao Kogure』 『From Zen Kogure――』 「……木暮禅からだわ」 送り主を見て、アタシは息を飲んだ。 まさか、向こうから直接的なアクションを起こしてくるとは思わなかったから。 「蘭華さん……尚ぽんに言う?」 「いや、今頃せっかくふたりで楽しんでいるんだからそんな水を差すようなことは出来ないわ」 「だよね……」 どうしよう、どうするアタシ。 尚にはもうなるべく、悲しい想いはさせたくない。 梨世ちゃんとの幸せを掴んだんだから、あまり周りの環境に左右させたくないわ。 でも…… (蘭華さん、どうして教えてくれなかったの!?) こうやって、アタシに抗議する尚の姿も思い浮かぶ。 「蘭華さん、ひとりで悩まないで私たちも頼ってよ」 「そーよ、蘭華さんには敵わないけど、ゆうなも私も尚ぽん のことそれなりに知ってるんだから」 「ゆうな、まり……あんたたちもいいオンナね」 「星田さん、俺も……なんかあったら手伝わせてください」 「絆くんも、ありがとね」 そうね、尚にはこんなたくさんの仲間がいるんだから。 何があっても大丈夫よね。
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