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――「っあ……」
夜も更け、美味しいお食事を頂いたあとは布団の上で獣になった王様に私は服従させられていた。
「ねぇ、自分で浴衣脱いで」
「やだ……」
「じゃあ、どうして欲しいの?」
「……尚くんにっ、脱がして欲しいですっ」
「ふふ」
帯に手をかけた尚くんは私を胸に抱き留めてするすると慣れた手つきで浴衣を剥ぎ取っていく。
「……っ」
「梨世ちゃん、背中すべすべ」
「ぁんっ!」
背中につつ……と這わせた尚くんの指がそのまま下へ下へと移動して、下着の中へ侵入してくる。
あ、もう――
「やっ、やぁ……」
「どうしてこんなに濡れてるの……?」
「だってっ……尚くんがっ、もっ……だ、め……」
「こっち、も」
「えっ!?」
お腹がきゅんってなるようで、不気味で不安で気持ち悪い感覚が急に私を襲う。
「ダメっ、そこはっ……汚なっ、いっ!」
「ふたつ一緒に苛めたらどうなっちゃうかな」
「んっ、あっ……やっ……変な感じ、ダメっ」
「もっと、哭いて」
「あっ、やっ、やだぁ……」
あっ、痛い。
――反射的に涙を流して俯く私に、尚くんはもぎ取るように髪を掴んで無理矢理に上を向かせた。
尚くんと目が合うと、彼は……嬉々としたピエロの妖しげで狂ったような笑みを私の瞳に注いできたの。
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