epi.7

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悲しいことに私の身体は芯から貧民だったらしい。 復讐のためとはいえ調子に乗って飲んだ大吟醸に完全に敗北し、いつもより30分も寝過ごしてしまった。 フラフラの状態でシャワーを浴び、お酒の匂いはなんとか抜けたけど吐き気も頭痛も頭痛が治まらない。 身の程知らずに高いお酒を飲んだ罰だろうか・・ 正直立っているのも辛い。出来ればベッドに戻りたい。 でもこんな理由で会社を休むなんてもってのほかと気を奮い立たせてアンダーハートのドアを開ける。 あーあ、最初に目に入ったのが、二日酔いのふの字も無い様子の東雲さんか。 余計に敗北感が増してげんなり。自分でバッグを置く音にすら神経を痛めながら席に着く。 「調子悪そうだね」 「素敵な歓迎会のおかげで。私に高級なお店は似つかわしくなかったみたいなんで、今後はご遠慮させて頂きます」 「うん、誰かのせいで破産寸前だから行きたくてもいけない」 おっ、珍しく引きがちな発言。 こんなことで喜ぶ自分もどうかと思うけど、今まで受けたセクハラからしたら、多少懐が淋しくなるぐらい良いでしょう。 といっても飲み代はもちろん、私も含め潰れた皆の分のタクシー代も立て替えてたから相当の打撃だろうな。 「皆さん随分やられてましたけど、ちゃんと今日出勤できるんですかね」 もともと真野さんは取材で直行の日だったからわからないけど、気持ちよく寝てただけだし多分平気だろう。 問題はあとの二人だ。
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